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東野圭吾『ダイイング・アイ』あらすじと見どころを解説 ※重要部分のネタバレ無し

『ダイイング・アイ』は2007年に出版されたサスペンス小説。2019年には三浦春馬さん主演でテレビドラマ化もされました。

過去に起こした交通事故に関する、記憶の一部を亡くした雨村慎介。そんな彼の前に突如現れた、妖しい女の正体とは… 

この記事では
『ダイイング・アイ』の重要部分のネタバレは避け、あらすじを解説していきます。

作品紹介

雨村慎介は何者かに襲われ、頭に重傷を負う。犯人の人形職人は、慎介が交通事故で死なせた女性の夫だった。怪我の影響で記憶を失った慎介が事故について調べ始めると、周囲の人間たちは不穏な動きを見せ始める。誰が嘘をつき、誰を陥れようとしているのか。やがて慎介の前に妖しい魅力に満ちた謎の女性が現れる。女の正体は、人形職人が甦らせた最愛の妻なのか?

東野圭吾『ダイイング・アイ』より引用

主な登場人物

雨村慎介:茗荷ではたらくバーテンダー。過去に交通事故を起こし、女性を殺してしまう。

岸中菜美絵:岸中礼二の妻。慎介が引き起こした交通事故により死亡する。

岸中礼二:菜美絵の夫。マネキン制作の職につく。

江島光:慎介の全職場である『シリウス』のオーナー

木内晴彦:上原ミドリの婚約者。慎介が起こした交通事故に関与する。

上原ミドリ:社長令嬢で木内の婚約者。

瑠璃子:慎介のまえに突然現れた魅力的な女性。

見どころ

岸中礼二の殺意

慎介が働く『茗荷』の閉店間際に1人の中年男性が来店しました。

その男は慎介に「忘れたいが、忘れることができない出来事がある」と語ります。

そして閉店時間となり、男は去っていきました。慎介は店じまいをし、エレベーターに乗り込もうとします。

しかしその時、後ろに人の気配を感じました。そして振り返ったその刹那、鈍器で頭を殴られます。

薄れゆく意識の中で慎介は犯人の顔を捉えます。

その犯人事こそが先程の客である
岸中礼二だったのです。

岸中礼二とは、慎介が起こした交通事故により死亡した岸中菜美絵の夫。

『茗荷』に岸中が来店したのは偶然ではなく、慎介に復讐を果たすためでした。

失われた記憶

岸中に襲われた慎介は一命を取り留めますが、一部の記憶が欠落してしまいます。

失った記憶の中には、過去に引き起こした交通事故も含まれていました。

慎介はその交通事故により、岸中菜美絵を死亡させています。

しかし、詳細を思い出すことができない慎介は、自身が引き起こした交通事故について調べ上げます。

その結果、交通事故は慎介が単独で起こした訳ではないことがわかります。しかも事故の原因は慎介にありましたが、直接的に岸中菜美恵を死に至らしめたのはもう一人の人物だったのです。

そのもう一人というのが木内晴彦という人物。

しかし、木内とは賠償問題などスムーズに話が進んだとの情報を得ます。

車2台が関与する人身事故とあれば責任を巡り、かなり揉めるのが当然。ゆえに、円滑に事後処理がなされたことに慎介は「何かが隠されている」と猜疑的になります。

果たして慎介は”交通事故の真相”に辿り着くことができるのでしょうか…

突如現れた、妖しい女

慎介が事故の記憶を取り戻そうと動いている中、茗荷に突如として妖しい女性が現れます。その女性の名前は自身を瑠璃子と名乗ります。

慎介は瑠璃子の目を見て、ある想いが湧きあがります。

俺はこの女に溺れる――― 
そう直感した。

東野圭吾『ダイイング・アイ』より引用

その後、瑠璃子は何度か茗荷を訪れ、慎介と身体の関係を持つようになります。直感の通り、瑠璃子に溺れていったのです。

瑠璃子の素性や慎介へ接触してきた理由はハッキリせず、多くの謎に包まれたままですが、慎介はどこかで会ったことがあるように感じていました。

いずれ慎介は瑠璃子の自宅マンションに招かれます。

そこで慎介は驚くべき光景を目にします。とある一室に多くのマネキン達が収められていたのです。

しかも、そのマネキンの顔は岸中菜美絵のものでした…

慎介はすぐさま、岸中礼二がマネキン職人であったことを思い出します。

そして、部屋のパソコン内に『MINA-1』というファイルがありました。

そのファイルをクリックするとなんと… 瑠璃子の写真が映し出されたのです。

瑠璃子の正体は岸中礼二が作り出した人形なのでしょうか…

感想

ジャンルでいえば「サスペンス+推理」。そこに僅かなホラー要素が加わっている印象です。

主人公である慎介の記憶が取り戻されるにつれ見えてくる交通事故の真相や瑠璃子の正体など、謎ときも楽しめる作品です。

説明ができない怪奇的な場面もあるので、好みは分かれるかもしれんません。

ABOUT ME
テイケチ
◇25歳/男 ◇医療職/田舎で一人暮らし ◇小説紹介してます