読書

東野圭吾『むかし僕が死んだ家』あらすじ・見どころ解説 ※ネタバレ無し

『むかし僕が死んだ家』は1994年に出版された長編ミステリー小説。

タイトルの「死んだ」という文字を見たときにホラー要素があるのかと勘繰りましたがそのような要素はありませんでした。

なら「死んだ」とはどういうことなのか。

物語の主な登場人物は2人だけ。それなのに、かなり深い世界を見せてもらえたように思います。

この記事では
重要部分のネタバレを避けながら、『むかし僕が死んだ家』のあらすじ・見どころを解説していきます。

あらすじ

元恋人の倉橋沙也加から突然の連絡があった。結婚して子供もいる沙也加は、一緒に長野県にある「幻の家」を訪れてほしいという。その「幻の家」は生前の父が定期的に訪れていた所のようだ。葛藤する主人公だが、「幼い頃の思い出が全然ないの」と訴える元恋人を見て、その家を訪ねることを決意する。そこで2人を待ち受ける驚愕の真実とは……

見どころ

登場人物が2人・舞台がほぼ不変

主な登場人物は
主人公(名前は不明)と元恋人の沙也加の2人のみ。

また大半の時間を2人で訪れた「幻の家」で過ごすことになります。

作中では「幻の家」の外観や部屋の作りの描写が細かく描かれていてまるでそこに降り立ったかのように感じることができます。

登場人物、舞台に制限があることで読み手としても集中してイメージを膨らませることができました。

登場人物が2人で舞台の移り変わりはほとんど無いにもかかわらず物語は深く展開されています。

東野圭吾さん、、、流石です!といったところですね。

生活感の無い「幻の家」

2人が訪れた「幻の家」には生活感が感じられません。家具はや荷物は置いてあるのですがどこか違和感があります。

①玄関が閉ざされている
玄関は内からボルトと金具で固定されていて開閉は困難です。唯一の出入り口は地下室にしかありません。玄関が使えないないなんて普通の家じゃ考えられませんよね。

②ライフラインの欠如
この家には電気や水道が通っている形跡も確認できないのです。冷蔵庫に入っていた物は缶詰のみでした。

③使用による劣化が無い
埃は被っているが絨毯にすり減りが無い。床にはイスの脚で当然つく傷が見当たりません。まるで新品のまま時だけが過ぎ去ってしまったかのような印象を受けます。

このように「幻の家」には”生活感が無い”という不可解な点が残るんです。

なんだがとてもワクワクする展開ですよね。

御厨少年の日記

2人は子供部屋で「御厨佑介」と書かれた算数ノートを見つけます。

そして本棚から御厨少年の日記を発見するのです。

この日記は非常に重要で今後の物語を展開するうえでのキーと言えます。

↓日記内の大まかな登場人物をまとめてみました↓

・両親
・おたいさん(元家政婦)
・あいつ
・チャーミー(猫?)
・さやかちゃん(おたいさんの子供)

なんとここで『さやかちゃん』が出てくるんです!

ここで2人はこの『さやかちゃん』が沙也加であることを確信します。

そして気になるのは”あいつ”の存在ですよね。

御厨少年の父親は「あんな人間のマネをしちゃいけない」と警告を鳴らしていました。

そのため御厨少年は”あいつ”のことが大嫌いです。

だとしたら何故急に現れたのか?どういった関係なのか?

ちなみにチャーミーは”あいつ”が連れてきただと2人は解釈しています。

ここから沙也加は断片的に記憶を取り戻していきます。

しかし、どんな理由で記憶に蓋をしてしまったのか。

辛い記憶だった事は簡単に察しがついてしまいますが、、

止まった時計の時刻

「幻の家」にはいくつかの時計があります。

そこに関してはどこの家とも変わりありませんが

全て11時10分で止まっているんです。

この時間に何かが隠されていることは確実ですよね。

この家にとって重要な時間、それが11時10分。

果たして11時10分に何があったのでしょうか……

まとめ

2人の登場人物と「幻の家」

物語に制約があるからこそその情景にどっぷりと浸ることができました。

タイトルの「死んだ家」

最後まで読んで理解できました。

果たして私自身はどうなのか?死なずに生きたままなのか…

自分を真っすぐ見つめ直させてくれる作品でした。

以上

東野圭吾「むかし僕が死んだ家」感想・レビュー

でした。ではまた!

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テイケチ
◇25歳/男 ◇医療職/田舎で一人暮らし ◇小説紹介してます