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東野圭吾『眠りの森』あらすじ・みどころ解説 ※ネタバレ無し

『眠りの森』は1989年に出版された推理小説で、加賀恭一郎シリーズの第2弾。

報われない、悲しきバレリーナを描いた作品となっています。

この記事では
『眠りの森』の重要部分のネタバレは避け、あらすじに沿い、見どころを解説していきます。

美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。

「BOOK」データベースより引用

主な登場人物

浅岡 未緒(あさおか みお):高柳バレエ団のバレリーナ。斎藤葉瑠子の幼馴染。

斎藤 葉瑠子(さいとう はるこ):高柳バレエ団のバレリーナ。正当防衛で風間利之を殺してしまう。

高柳 静子(たかやなぎ しずこ):高柳バレエ団の経営者。

高柳 亜希子(たかやなぎ あきこ):静子に養子として迎えられる。卓越した技術を持っており、高柳バレエ団のプリマを務める。

梶田 康成(かじた やすなり):高柳バレエ団のバレエマスターであり、振付師であり、演出家。

森井 靖子(もりい やすこ):高柳バレエ団のバレリーナ。バレエのために無理な減量をしている。

風間 利之(かざま としゆき):高柳バレエ団に忍び込み、葉瑠子に殺される。

加賀恭一郎(かが きょういちろう):警視庁捜査一課の刑事。浅岡未緒に恋をする。

見どころ

正当防衛?

事件は高柳バレエ団の事務所で起きました。

強盗に入った男を、斎藤葉瑠子が殺してしまったのです。

事態を把握した高柳静子や梶田は
”正当防衛”であると考えます。

殺された男の名は『風間利之』
年齢は25歳。

風間は地方の美大を卒業し、アルバイトで生計を立てながら画家を目指していたようです。

風間の恋人の話によれば、彼は2日後にニューヨークへ旅立つ予定だったとのこと。

そんな男がなぜ、バレエ団に忍び込んだのか、風間とバレエ団との繋がりとは一体何なのか。

そして斎藤葉瑠子は本当に正当防衛だったのか。

様々な疑問が交錯する中、物語は急展開を迎えることになります。

バレエ・マスターの死

高柳バレエ団は『眠りの森の美女』という公演のため、東京プラザホールで本番前稽古を行っていました。

その稽古中に、バレエ・マスターである梶田康成がころされたのです。

死因はニコチンによる中毒死。

梶田の上着に中には、針が付いたニコチンカプセルが仕掛けられていました。

加賀恭一郎は梶田について情報収集をするなかで『梶田規格』というものの存在を知ります。

『梶田規格』とは梶田がダンサーに求める体系のことで、その体系とは”細ければ細いほど良い”というもの。

そのため、ダンサーの中には過酷な断食同然のダイエットをしていた人達もいたとか。

その筆頭ともいえるのが、森井靖子でした。

以前の森井は女性として魅力的な体型をしていましたが、減量により鶏ガラのようにやせ細ってしまったのです。

果たして、梶田殺しは森井のような女性ダンサーによる報復行為だったのでしょうか。

意外な角度から真相が垣間見えます。

未緒の秘密

浅岡未緒は時々、意識を失ったり呆然と立ち尽くすことがありました。

それは稽古中であっても関係ありません。

医師からは「軽い貧血と疲労が原因」だと言われますが……

この症状について、未緒や葉瑠子は原因を知っていました。

それは未緒の身に起きた、とある事故が引き金だったのです

物語のカギを握る未緒の秘密に、加賀恭一郎が迫ります。

感想

一般市民が抱く、華やかなバレエ界のイメージと、実際との乖離を使った事件構成は先が読めずワクワクしました。

報われない、悲しきダンサー達に切なさを覚えます。

そして、加賀恭一郎の恋の行方…… 見逃せません!!

ABOUT ME
テイケチ
◇25歳/男 ◇医療職/田舎で一人暮らし ◇小説紹介してます